2005年 8月号


このページでは、鈴木清一の作品を毎月一点づつ取り上げ、
作品にまつわる話題などととしていきたいと思います。

※今月までのバックナンバーは、ページの最下段をご覧下さい。


今月は『ぶどうと桃』(1970年ごろ) をご紹介いたします。


▲ 鈴木清一作『ぶどうと桃』
(1970年ごろ)
油彩・紙, 36.6x49.0cm, 個人蔵(西宮市)

今月は久しぶりに静物画を取り上げました。

「今月の一枚」2004年10月号の『ぶどうと西洋梨』でもご紹介しましたが、ぶどうと桃はいずれも清一が好んで描いたモチーフです。とくに、ぶどうを描いた作品は非常に多く、一房のぶどうだけを小皿に盛った構図の作品から、びわ、リンゴ、柿、レモン、水蜜桃、梨、ざくろなどを添えたものまで実に様々です。

 さて、この作品には2種類のぶどうと桃がガラスの器とともに描かれていますが、薄緑色と濃紫色のぶどうに鮮やかなピンク色に熟した水蜜桃を並べた色のコントラストが見事です。クリスタルガラスを通して、下に敷いた布の柔らかい黄土色が透けて見えることが、この作品をいっそう面白くしています。さらに、布の周囲に描かれた焦茶色の床が画面を効果的に引き締め、クリスタルガラスのハイライトが涼しさを誘います。

 果物屋の店頭にぶどうと桃が並びはじめる季節になりました。食べたいなあという衝動に駆られるのですが、清一のこんな作品を見ていると、食べる前に一枚描いてみようかという気分にもなりそうですね。

 


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2005年  

7月:『街頭スケッチ』
6月:『六甲風景』
5月:『若葉の明石公園』
4月:『神戸山手風景』
3月:『神戸メリケン波止場』
2月:『水戸県庁前 堤の並木』

1月:『青いリボンの少女』

 
2004年 2003年
12月:『山本五十六元帥の生家』 
11月:『月見山晩秋』
10月:『ぶどうと西洋梨』

9月:『中之島公園』
8月:『山百合』
7月:『丹頂鶴』
 
6月:『月見山の家の庭』
5月:『舞子の風景』

4月:『鬼塚貫一氏像』
3月:『倉敷の家』

2月:『早春』
1月:『自画像』
12月:『少女』 
11月:『秋深まる』 
10月:『染付け皿と秋果』
9月:『窓からの風景』 

8月:『石廊岬』
7月:『婦人像』
6月:『水戸弘道館』 
5月:『布引の新緑』
4月:『山ざくら』
3月:『水仙』

2月:『早春の六甲』
1月:『小菊』
2002年  2001年
12月:『根室原野の鶴』
11月: 『筑波山』 
10月: 『篠原本町の庭』   
9月: 『八千代像』  
8月:『九歳の八千代』  
7月:『会下山風景』
6月:『舞子の松』
5月:『赤い本』

4月:『菊池辰重氏像』
3月:『代々木風景』
2月:『春のうた』
1月:『雲と牛』
12月:『天王山農場』
11月:『初秋』

10月:『月見山風景』
9月:『孔雀』

 


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