清一は野山に自生する草花が好きでした。草むらや路傍に可憐に咲く小さな花を見つけては、自然の美しさに心を打たれ、絵心をかき立てられたのでした。その中でも、特にりんどうはお気に入りのひとつだったようで、戦前から晩年にいたるまで、何点もの作品が残っています。いずれも切り花を描いた「静物画」ではなく、この作品のように、鮮やかな紫色のりんどうをアクセントに据えた秋の草むらを描いた「風景画」なのです。
清一はりんどうをあしらった扇子を親しい知人に贈っています(写真2)。無地の白扇子に何気なく描かれた美しい色のりんどうと3枚の落ち葉とが、秋の気配を感じさせていかにも涼し気です。暑かった夏も、この扇子があれば少しは過ごし易かったのではないでしょうか。
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2008年
9月:『七歳の秋』 8月:『画室の裸女』 7月:『洞爺湖』 6月:『本栖湖』 5月:『武庫川堤』 4月:『舞子風景』 3月:『風景(1)』 2月:『浴女』 1月:『早春』
12月:『水戸桜山の秋』 11月:『秋果』 10月:『小菊』 9月:『小屋』 8月:『静岡風景』 7月:『海岸の風景』 6月:出版のご案内 『孤高の画家・鈴木清一の作品と生涯』 5月:『明石城址』 4月:『青い花瓶の水仙』 3月:『戦前の旧居留地風景』 2月:『室津の梅』 1月:『雪の月見山』
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